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 人間歳を、取ると、角が、取れて、丸くなる?
十二月十四日スキー場開きが行われた。二十五年近い間にスキー場開きの日に雪のあった
のは四、五、回しかなかった。二年続きでゲレンデに雪が有るのは、初めてである。
長い百日間がスタートした。パートナーが、“もう雪は厳しい、雪の無い所へ行こう”と、言う
確かに体力が落ちてからの雪の生活は厳しい物がある。豪雪地帯が過疎化するは、無理ない
話で、そんな場所へ大屋台を、造ってしまったのだから仕方が無いだろう

雪の準備は十月頃から少しずつ始めてズーと続く、此れを読んでる人は、簡単に雪が降ったら仕事を、
始めれば良いと思うだろうが、そうはいかない。家庭の衣変えの時期の仕事を、百人分やって冬の対策と、
雪の仕事の準備をするのは、結構大変な仕事である。

準備をしながら時々自分の姿を鏡で見ることが有る、こめ髪が真っ白になって、細い絹糸の様に、
ホヤ、ホヤのグレイに近くなった頭髪の自分を見ると、歳をとったんだなーと思うが、仕事をしている
パートナーを見ると余りそんな気がしない、でも、良く見ると頬と顎間接の辺りが、若い頃には
無かった“お肉で”少しフックラとしているからきっと、少し老けたのだろう。

毎日見ているせいかパートナーが歳を取った様には、余り感じたことは無いのだが、自分の頭髪と
真っ白な、こめ髪を見ると、私は “どうだ俺も、人の良さそうな、穏やかな、好々爺に見えるだろう”、
と家の者に言うと、パートナーも子供達も口々に、“見えない見えない、本気でないでしょうネ!”
“他所の人が、見れば好々爺なんてとんでもない”
“気難しい、偏屈そうで、一癖有りそうな、頑固爺さんそれが順当ヨ”

私は歳取るに連れ角が取れて穏やかになって人間丸くなったと、思っているのだが家族の者は
誰も認めてくれない様だ。先日仕入れにパートナーと一緒に、出かけた時の事である
一緒に歩いていたらオープンの為に勉強に行ったホテルで、同僚だった人と二十年ぶりぐらいに
会って立ち話をして別れ際に、その人がパートナーに一言 「相変わらず、仲良さそうね、益々、
顔がソックリになってきたわね!」パートナーは、“うそー”と言って、一頻り賑やかに、又、話してた。

私は、普段パートナーが私に言ってる事を思い、思わず横を向いて笑いを噛み殺した。良くペットでさえ、
飼主に似てくると言うから、四 六 時中一緒に、いれば無理も無い話だろう その人と別れてから、
パートナーが、「嫌ね!偏屈な頑固親父と、似た者同士なんて」
「きっと周り人からすると、私も、一癖有りそうな、やり手婆に見えるのかしら]
“アー ヤダ、ヤダ”、でも口振りから “うそー”、と、“アー ヤダ、ヤダ” から私は偏屈な頑固者として
パートナーから好かれてる雰囲気が伝わって来る。

結婚して三十五年、こうなれば徹底して一つの事に拘って、自分だけで好々爺でも良い、
自分の好きなように、押し通すゾ だから “気難しい、偏屈そうな、頑固者”なのかな?
“人の良さそうな、穏やかな、好々爺” 果たしてその実態は?
“気難しい、偏屈そうで、一癖有りそうな、頑固爺”
“うそー”