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日付が前回の理科大からちょっと飛んでしまっていますが、現在首都大学東京、

競技ダンス部の春合宿の真っ最中、というよりもほとんど終わりに来ています。

春の合宿シーズンもこれでようやく折り返し。長いようで短い春のダンス合宿シーズンです。

週末に差し掛かり、OBが合宿に参加していよいよ首都大名物「踊りこみ」が始まります。

 

毎回合宿最終日、打ち上げコンパ前日の夜はそれまでの練習の総決算ということで夜を徹して踊り明かすわけでございます。競技ダンスというのは余り知られていませんがそれは相当ハードなスポーツな訳で、密かに特訓を始めて数ヶ月の僕とさっちゃん(新妻、食べるの大好き)も一時間も親父にしごかれるとへろへろになってしまいます。運動量、というよりは今までとはまったく違った感覚で体を動かさなければならず、どうにもうまくいかない緊張感とストレスからくる疲労がほとんどではありますが・・。

が実際に踊れるようになるとその運動量も相当なものになります。「やせるよ」という母親の甘いささやきに乗せられてはじめたところもありますが、現在の僕たちの体重はダンスを始める前と比べてほとんど変わらず、むしろ正月からの不摂生がたたって多少の上昇傾向にあります。

とまらぬ株価の数字の下降も、このときばかりはうらやましい限り。

 

そんな激しいスポーツを一晩中、ノンストップで気が狂うほどに踊り狂うのです。踊るほうも見るほうも周りで励ますほうも、それはすごいテンションになってきます。実際、写真を少し取らせてもらいに地下ホールに入ったとたんに熱気と大音響と、汗と声援と濃密な空気に圧倒されてしまいました。

僕が降りていったときはちょうどラテンをやっていたのですが、数分の短い曲をエンドレスでかけつづけ、その間ダンサーたちはノンストップで踊り続けます。あの激しい運動量の中でも観客を魅了するために時に笑顔、時に悲しみを内面に秘めたような、時に感情を炸裂させるような情熱的な表情を作りながら体のラインを作り続けるのです。

 

買ったばかりの一眼レフを、いつの間にか構えるのも忘れてダンスに見入ってしまっていました。

 

元プロ講師の親父と違って僕はダンス初心者、ダンスについて細かく論じることはできませんから感覚的にこの体のラインは美しいとかこのカップルは体がキレてるとか曖昧模糊とした感覚しか掴むことが出来ないのですが、なんというか四肢と表情に普段は表に出すことの出来ない情熱やら感情やらを思いっきりこめて踊る学生たちをみて、思わず「青春だなあ」と思ってしまいました。

 

当然、踊っている側はきついと思われます。それでも彼らが踊り続けるのは、憧れの先輩や、普段指導している後輩たちが常に熱い、というより暑苦しい声援を送りともに盛り上がり続けてくれているからなんでしょう。その一体感をみてまたもや「青春だなあ」と感心してしまいました。もう自分もおっさんですね。

 

勿論一週間も宿泊が続くと当然トラブルも出てきます。思わず学生たちに「なんでそうなるねん」と突っ込みたくなるような出来事も少なくありませんが、こうして真剣にダンスに打ち込んでいる姿、そして毎年変わらずにちきちきばんばんに足を運んでくれる姿を見ていると、多少のことは多めに見てやりたくなる心境になるものです。

 

こういうのは経営者になってみて初めて感じたものでした。彼らを、おいしい食事とあったかいお風呂とお布団と、居心地のいいゆるい空間でこれからも支え続けてあげたいと思う一瞬でもありました。