前回の書き込みからかなり時間がたってしまったのは、結婚式の準備に追われていたからです。
三十五歳にしてようやく、人並みに所帯を持つ事が出来ました。相手は同じ長野県出身の三十三歳。
どちらもいい年の、そんなに華やかでもない結婚式。それでも参加している友人達はここまでの僕の紆余曲折、というより
寄り道ばかりしてちっとも前に進まず、そのくせあちこち躓いてばかりだった僕の半生を知っているので、こみ上げてくる物が
有ったようです。
母親も始めはアルコールの力もあってひたすら陽気だったのですが、式が進むにつれて泣き顔が多くなってくる。
僕も絶対泣かないと決意して臨んだ式では有りましたが、終盤、母親に花束を手渡すときには不覚にも涙がこぼれてしまいました。
劇団で俳優をしている兄貴が司会をしてくれたのも良かったです。中々結婚に踏み切れずぐずぐずしている妹カップルもこれで
刺激を受けてくれるといいのですが。
そういうわけで、木島平についに嫁と住むようになりました。村の人口減少に少しだけ歯止めをかけることに成功しただけでも
今回の結婚に意義を見出せそうです。
新婚夫婦では有りますが、もうそれなりにお年を召した二人の事、そこまで熱々というわけではななんとも緩い新婚生活を
送っています。そしてついにカップル練習が始まりました。
といっても、嫁はまだまともにステップも踏めず、まともなカップル練習とはいえない段階ではありますが。
はたから見たら、若年性痴呆に罹った嫁の手を引いて介護をしているような光景に移るのではないでしょうか。
それにしても、私たち夫婦、本当に運動神経が無い。僕が一足先にワルツの練習を始めたときにもまったく
練習が進まず父親が徐々に鼻息が荒くなっていった物ですが、今回の嫁の惨状もそれはそれはひどい物です。
それでも、ダンスを通して先代夫婦と若夫婦が世代間を越えて交流できるのは良いものです。