みなさん、11月22日は何の日か知っていますか?ゾロ目が二つ揃っていることから、蟹の日。この日はみんなで蟹をつつく日なんだカニ。
普段はなかなか高級品でつい迂闊にも「蟹をたべたい」なんて口にしよう物なら、お父さんは自分の安月給を負担に思い軽度の鬱病を発症してしまうかもしれません。これが月曜日ならなおの事。明日も中央線が頻繁にダイヤが乱れることが予想されます。
そんな庶民の贅沢の象徴である蟹、この日ばかりは食べることも、食べたいと願う事も、考えることすらも許される貴重な日なのです。もちろん食べられるかどうかはお父さんの働きっぷり次第なのですが。それが嫌なら神棚の奥に大切にしまってある自慢の有田焼を質に帰るかして、軍資金を握り締め中山競馬場にでも行ってください。
という、蟹の日の話は冗談として、11月22日は夫婦が互の配偶者に感謝の意を表す、いいふうふ(1122)の日なのでございます。現在の日本で、八月後半が赤子の生まれる数が一番多いと言われていますが逆算すると・・・・ゲスな勘ぐりはこの辺にしておきます。
ちなみに以前は2月の後半がそれに該当していたらしいです。これまたゲスな逆算をするとクリスマ・・・・
ここはダンスの宿、世の流れには好んで踊らされてやる。このビッグウェーブに乗るしかない、というわけで我々夫婦もどこかに外食に出かけることにしました。
ちなみに新婚まる一年のほやほや夫婦です。我々の外出をしった結婚五十年以上経つたぬきの置物のような夫婦は家で熱々の鍋焼きうどんをすすっています。この事実に多少の歯噛みをしつつ、早日が暮れ始める晩秋の木島を後に。
当初企画していた、飯山に進出してきたばかりの魚○に酒も飲めないのに行ってみようと考えていたのですが、店内はほぼ満席。酒は飲めないが油と塩分、コレステロールと悪玉脂肪大好き、炭水化物無制限ダイエットを実践中の我々は酒の摘みの様なオカズが大好きなわけでしたが早速計画を頓挫させられます。
仕方ないので隣町の焼肉店まで足を伸ばす。ちなみに我が家の食卓の影の支配者、ちきちきばんばん先代社長の独裁政治により確実にうちでは焼肉、すき焼き、しゃぶしゃぶ等目の前で加熱して食べるライブメニューは食べられません。彼の人いわく「やきながら食べるなんて意味がわからん」この発言の意味がわからん。
そんな圧政に苦しむ我々としては、実に久しぶりに堪能する焼肉の時間となったわけであります。
うむ、この目の前で燃え盛ソドムの業火、のけぞる鳥腿、ひきつるホルモン、煙に巻きとられ昇天する脂は神の預言者エリヤを思わせる。早く頼みすぎて流れだすバニラアイスはノアの洪水か。店内には換気扇のエキゾーストが響き渡る。
そんな中、我を忘れ日頃の鬱憤を晴らすかのように肉を焦がし続ける。となりの彼女の追加メニューは途切れることを知らず店員の営業スマイルはひきつり始める。軽くなる財布、そして締めのラーメン。確実に家計と胃袋にダメージを残しつつ、この日の宴は幕を閉じたのであります。ああ、夫婦っていいなあ。
とここで終わってはただの焼肉話。次の日、なんと新妻は私のためにセーターを新調していてくれたのでありました。ああ、夫婦っていいなあ。ニンニクの残り香を漂わせる妻曰く「最近ヤギ世話の作業着と自転車の練習着しか着てるところ見たことない。」失礼な話ではありますが、嬉しい限りでございます。その裏では先代老夫婦はしづしづと鍋焼きうどんをすすり続ける。やぎはほったらかしにされてぶひぶひ不満の声を上げ続ける。
ダンスの宿、ちきちきばんばん。暖かい宿の雰囲気の裏にはこういう互の思いやりが隠されているのでありました。
ダンスもヤギも、へんな従業員たちも自転車も楽しめる宿ちきちきばんばん。木島平にお越しの際はぜひご利用を☆