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ダンス千夜一夜
アラビアンナイト様うに 一夜のダンス伽話

六話
ダンスをしてパトカーに乗った話
二、三年前、映画のシヤルウイ・ダンスで主人公が駅のホームやトイレで思わず
ステップを踏んだりする場面をみて、あの映画を見た人は、つい笑ってしまったり
“そう、そう”と共感したりしたのではないでしょうか、皆習い始めた頃に最初の
夢中になり始めた頃、アレに近い経験をした覚えがあると思うのですが貴方は
いかがでしたか?

私はダンス教室に行き始めて二年目位の時ですが、当時は日曜日を除き毎日
教室に通っていました。その頃は研究科でカップル練習をしていました。
当時埼玉県の大宮に居ましたので、最終電車まで練習をして帰って居ました

練習を終えて大宮駅に着くともう駅からのバスは無いので、家までの4キロは
歩いて帰ることに成ります。12時頃の最終電車で帰るのですから大宮に
着いてから歩いて帰る事になると、家に着く頃には午前一時半から二時に
成ってしまいます。

その日も何時もの様に駅から歩いていたのですが“フット”練習の時の事が
頭を過ぎりました。練習でうまく出来なかった箇所が気になり始めました。
少し二、三歩踏んでみました。“ウーンちょっと違うな”“どーも上手く行かないな”
ステップを踏んでみました。道路を右から左へワンフレーズ全部を踊ってみました
もう踊りながら道路を右から左へ行ったり来たりです。

もう、何も考えていません。折角行ったった道を又戻って来て最初からです。
納得出来ません。こうなれば全部で通しで踊ることにしました。もう先に
進めません。本格的に踊り始めてしまいました。

ふと気が付くと人影が二人そしていきなりライトが浴びせられました。
「君そこで何をしているのですか?」そうです“お巡りさんです”不審者と
思われたようです。パトカーに乗せられ職務質問です。でも今度はお巡りさんが
納得しません。

{深夜に両手を上げて “ホールドなんて説明したって判りませんよね”道路を
行ったり来たりしてる不審人物です。時間をかけて説明して漸く納得して
もらいました}でも解放してくれません。家までパトカーで乗せていかれることに
成りました。{住所不定の不審者で無い事の確認の様です}無事家に就いて
玄関の戸を開けて、私が家の中に入るまでパトカーは止まっていました。

ダンスをしてパトカーに乗った事のある人は居ないでしょうから良い話のタネに
なりました。 {良い話のタネか。自慢話か。ドジ話か 微妙ですね!}